シリーズ2
イタリア原産の小さな白い犬。体高25〜30cm、体重は3〜4kg。柔らかい毛に包まれているので、一見大きめに見えるけれど、抱き上げるとボディは細く華奢でとても軽い。マルチーズよりは少し大きめ。
地中海沿岸地域にいたマルチーズやビション・フリーゼなどと同じ系統(ビション系)の犬で、見た目の真っ白い被毛とふわふわの細い毛も共通しているし、快活で素直な性格も似ている。テリア系と比較するとビション系はマイルドで穏和な性格なので、初めて犬を飼う人でも問題が起きにくい。ただし毛の手入れには手間とお金がかかるので覚悟は必要。また小さな体ではあるが、動きが機敏ですばやい。お年寄りでは捕まえられないくらい活動的。公園で駆け回る元気な子供の相手ならちょうどよいだろう。
犬種の歴史は古く、紀元前のローマ時代からいたとされる説があるが、本国イタリアでもマルチーズとの線引きが曖昧だった時代もあったようで世界的にみても珍しい犬種である。とはいえ、古くはイタリアのメディチ家はじめ富裕な貴人たちから寵愛を受けており、ヨーロッパの貴族や王族に貢ぎ物として贈られる犬であった。
ボロニーズの桃(1歳7か月、メス、3.8kg)、太郎(5か月、オス、3.05kg)。
飼い主さんは初めて犬を飼うので、どんな犬が自分で飼えるか犬種選びをよく検討したという。調べているうちに見つけたのがボロニーズ。初めて飼う人にもオススメできる性格の犬だと言う。ただし週2回犬の幼稚園に預けて社会化をさせたり、週1回シャンプーのためにトリマーにお願いしたりと、努力を欠かさない。
うわ、軽い!
抱いた瞬間、すごく軽くてびっくりしました。ほんと軽い、綿菓子みたい。
毛がなかったらこんなに細い!
RG : ふわふわですねー。可愛いですね。
(犬種図鑑やショーの写真とは毛が違うのは)カットも少し変えているし、毎日ブラッシングしてとかしているからです。ビション・フリーゼはもっとクルクル巻き毛、マルチーズはストレート。ボロニーズはその中間くらいです。毛が柔らかいのですぐ毛玉になるんですよ。落ち葉の季節は、葉っぱを体にいっぱいつけてきます。
RG : クルクルすぎず、ストレートすぎず、ちょうどいいウェーブですね。そのままにしていると、こんな綿菓子にはならないんですね。ブラッシングは毎日?どれくらいするんですか?
桃は真面目にやったら1時間くらいです。毎日やります。太郎はまだ子犬の毛だから絡みにくいので5分くらい。
トリミングサロンには毎週行きます。週1でシャンプーと爪切り、足裏の毛のカットという簡単コース(1頭3800円くらい)をお願いしています。トリートメントや炭酸浴などのオプションを付けると高くなります。そして月に1回は、カットを含むきちんとしたトリミングをお願いしています。そのときは2頭で2万円超えますね。
滑らないように足裏の毛もこまめにカット
RG : けっこうかかりますね(笑)。やっぱり手間暇かけないとだめなんですね。この毛をキープするためにはトリミングに行かなくちゃね。
だからボロニーズの飼い主の中には、自分でトリマーの資格をとって、自分でやっている人もいますよ。
RG : そこまでしたくなっちゃう犬なんですね〜。資格をとりたくなる気持ちもわかるな、自分でやりたくなる。でももし僕が飼うんなら、トリマーさんに「桃ちゃんと太郎ちゃんと同じにしてください!」と言っちゃう。このカットがいいな。
トリマーさんとの出会いは大事ですよ。ボロニーズを知らないトリマーも多いですから。"なんちゃってプードル"にされやすい。ちょっと間違えると、おサルさんや影武者になるんです(笑)。
これはやばい。ひと晩じゅう、こうしていたい。やばい、やばい、とろけそう。
RG : こんなに抱いていても、毛が抜けないんですね! この毛量で毛が抜けないなんて! 最大の魅力ですね。クルマもベッドも汚れないですね。
シングルコートだからほとんど毛は抜けません。それに体臭も感じません。ただ、コート(被毛)がつやつやでスルスルしているので、抱っこのときに落とす事故があるから、それは要注意です。また白い犬は汚れが目立つし、変色もしやすい。オシッコがつくとオシッコ焼けといって黄色くなってしまいますから、排泄後はこまめに拭き取ります。涙焼け(目の下が茶色くなる)は子犬のときはひどかったけど、フードを変えたらよくなりました。
「ママー」ってアピールが激しいですね。ママひと筋の甘えん坊さんなんですね。メスはパパっ子になる犬が多いらしいけど、いやー、それを言われたら弱いな、こんな可愛い子にベタベタされたら甘やかしちゃうし、メロメロになっちゃう。
アジリティをやっているボロニーズもいるそうだし、シェルティと一緒に飼っている子は同じだけガンガン散歩しているそうで見た目の愛らしい雰囲気以上に活発ですね。小型犬でも活力があり、やる気がある。僕は散歩にいっぱい行きたい方だから、こういう元気のいい犬がいいな。
おもちゃで遊ぶのも大好き
2匹で走り回って遊んでいる姿がたまらないです。動いているのを見るだけで楽しい。かけっこはすごく速いですね。でもこの2頭なら、安心して見ていられる。コーギー2頭だと公園でヒヤヒヤするけど(笑)、この子たちは温厚だし、フレンドリーだし、いいですね。ボロニーズは2頭で飼いたいな。内弁慶な子も多いそうなので、子犬の頃から社会化をさせることも大事そうですね。
©RG
たまたまちらりと黒い目がこっちを見た!
40になりましたんで(笑)、トラブルが起きそうにない温厚な犬って安心。アクティブすぎず、でも活発な犬が好きだから、ボロニーズはちょうどいいですね。
日本は小型犬飼育率が高いから、レアな小型犬種を探すのは逆に難しいんだけど、今回は見たことのない小型犬に会えて楽しかった。
次回も、続けてクリクリ犬が登場するよ、乞うご期待。
あまりの可愛さに、何度も萌え死にしそうになっていました。
鼻の頭に「ちゅっ♡」
犬のようちえんの生徒のワンコたちにもおやつをあげて社会化のお手伝い
「犬の学園」パッピーナようちえん
〒136-0076 東京都江東区南砂1-25-15 niceアーバン1F
【愛犬と飼い主さんが一緒に成長!】
愛犬がトレーナーさんにしつけられるのではなく、飼い主さんも一緒に学ぶスタイルの「犬のようちえん」。飼い主さんが学ぶグループレッスンと平日のお留守番の日にトレーナーとワンちゃんが学ぶ時間を交互に設定したステップByステップ方式でいつのまにか飼い主さんが愛犬のための専属トレーナーのように成長できるようにプログラムされている。
大阪ではコーギー(享年9歳)と暮らしていたが、東京では住環境の制約もあって、いまは犬との生活を我慢中。「コーギーは抜け毛がすごかったけど、それを除けば(笑)最高に賢く、いい犬」と思い出を語る、本物の犬好き。