シリーズ2
1000年以上も前からいるスペイン原産の犬。名前のとおり泳ぐのが大好きな犬で、網からこぼれた魚をくわえて持ってきたり、網を回収したりするなどの漁師の手伝いをしていた。それだけでなくスペイン・アンダルシア地方の山間部でヤギや羊を追う牧羊犬としても働き、また撃ち落とされた水鳥を回収するガンドッグとしての才覚もあり、いまなお現役で働いている。地元の生活に欠かせない頼れる「便利屋さん」。
賢い働き者だが、その分運動欲求や知的欲求量が高いので、しっかりトレーニングをし、また近くの川や湖や海に、毎日のように泳ぎに連れていってあげられる人向き。
日本にいるのは、いまのところこの「たろ」「はな」の2頭だけらしい(2013年12月現在)。「たろ」(9歳)、「はな」(9歳)はアメリカ生まれ。飼い主さんが海外赴任ののちに2005年に一緒に日本に渡ってきた。
かわいいっ!
(体を撫で撫でして)、気持ちいい、柔らかい!
色がめっちゃいいですね、高級感が漂う(笑)。チャコールグレーというか、ワイマラナーにも似てますね。ヨーロッパの犬って感じがします。
RG:日本にこの2頭だけですか!? アメリカでは多いんですか?
アメリカでも少ないです。本国スペインのブリーダーさんが商業的な流行犬になるのを敬遠しているので、外国に出したがらないんです。
RG:それはいい話しだなぁ。本当に大事にされている犬なんですね。ところで特徴的な毛ですが、抜け毛はどうですか?
毛はほとんど抜けません。そのかわり、年に2回、バリカンで丸刈りにします。
RG:羊みたい! 自分でやるんですか?
この犬種の扱いになれているトリマーが日本でいないので……いちおう探したんですが、けっこう断られました。なので自分でやります。
RG:シャンプーの頻度は?
ちょくちょく池や湖で泳がせるので、そのときに汚れも落ちる感じです(笑)。シャンプーはその年2回の丸刈りのあとに洗うくらいです。
とにかく水遊びが大好き
水かきあるのかな??
RG:抜け毛が少ないっていうのはいいですねぇ。コーギーの抜け毛問題は、わが家の大問題でしたから(笑)。
ちなみにブラシはしてはいけない犬種なんです。そのままにしているとじきにドレッドヘアのようになってきます。プードルもそうですがこの犬種も体臭は少ないのでニオイは気になりませんが、外で遊ばせると砂とか枯れ葉などをつけて帰ってくるので、室内が砂っぽくなります。きれい好きの人には不向きかと思います。
「くんくん。ほんとだ、くさくない」
RG:アクティブな野生児なんですね。逞しいなぁ。コーギーのときはクルマも毛だらけになりましたが、このコたち用のクルマを買って、野山に遊びに一緒に行きたくなる犬ですね。
体重15〜20キロくらいの、ほどよいボリューム、ほどよい力加減。コーギーと似たようなほどよい存在感がすごく好き。
飼い主さんはこの犬種の犬種基準をつくったスペインのアントニオさんにまで会いに行っているなんて、すごいです。僕もいつかアントニオさんに会いに行きたい。金儲けじゃなくて、本当にこの犬種が好きなブリーダーなんですね。大事にされている犬種っていいな。
©RG
ポイントは色。この珍しい体の色と、灰色の壁。和とスペインのコラボ!
アントニオさんのいい話しも聞けたし、珍しいたろはなにも会えて楽しかった。
俺の1頭を探す旅、これからも楽しみ! 次はどんな犬に会えるかな。
まさか、こんなに犬と写真が好きな人とは! RGさん、完全に道路に寝っ転がって、たろはなを激写していました。
大阪ではコーギー(享年9歳)と暮らしていたが、東京では住環境の制約もあって、いまは犬との生活を我慢中。「コーギーは抜け毛がすごかったけど、それを除けば(笑)最高に賢く、いい犬」と思い出を語る、本物の犬好き。